マイホームの住宅ローンで審査落ち?基準と対策について

住宅ローンの審査には二つあることをご存知でしょうか?まず大まかに大丈夫かどうかを審査する仮審査と、仮審査通過後に細かくチェックして行う本審査です。

住宅ローン通過率は8割ほどと言われますが逆に言えば2割もの人が銀行に断られているのです。今回はなぜローン審査に落ちてしまうのか?その理由と審査のポイントとなるものについてご紹介したいと思います。

また仮審査を通過したものの本審査で落ちるケースもありますので、本審査と仮審査の違いなどについてもお話していきたいと思います。

仮審査が落ちる理由

まず最初の関門となる仮審査についてです。仮審査は本審査と比べると契約者の概要の把握になります。

その人の返済能力がどれくらいかというのを見るわけです。そこで返済能力に影響が出るものとして以下のものがあげられるのですが、これはそのまま仮審査を通過できない理由にもなります。

➢年齢
➢年収
➢職業
➢健康状態
➢物件の担保価値
➢すでに住宅ローン以外の借り入れがあるなど

ひとつひとつ簡単に見ていきます。

➢年齢 

年齢は無縁に感じるかもしれませんが、仮に50代半ばで高年収の人がいたらどうでしょうか。今年とか来年は問題ないかもしれませんが、住宅ローンの返済は20年、30年と長いものです。そうすると最後の方はかなり高齢になるわけですから、それを銀行はリスクと捉えるのです。

➢年収 

年収も高ければそれで間違いなく通るものではありません。返済負担率を見られます。これは1年間の返済額を年収で割ったものですが、これを高く設定しすぎると銀行は断ります。長く安定して返済するためには35%くらいまでになっているのが妥当のようです。

➢職業 

ある年はとても収入が高く、別の年にはものすごく少なくなるというような職業を銀行は好みません。年収1000万円の翌年が年収100万円になるような職業よりも、毎年300万円が安定的に見込める職業のほうがローンの返済が確実になされると考えるのです。

➢健康状態 

住宅ローンを受けるときには必ず団体信用生命保険に加入しなくてはなりません。(一部例外あり)これはローン返済中に万一契約者が亡くなったとき、ローン残高を保険によって返済するというものです。銀行はリスクヘッジのために契約者死亡時にもそなえているのです。ですから保険に加入できない健康状態であればローン審査は通りません。

➢物件の担保価値 

銀行は万一契約者が返済不能になったとき、対象物件を差し押さえることがあります。それによって返済の代わりとするわけですのでその対象物件に価値がないといけません。違法建築物であったり、前面道路が私道であったりすると担保価値は下がりますので注意が必要です。

➢すでに住宅ローン以外の借り入れがあるなど

すでに借入があるとそれだけでもハンデを負うこともあるのですが、特に個人信用情報に返済遅延の記載があると難しい状況になります。

本審査が落ちる理由

仮審査が通って安心しても本審査で落ちることがあります。
すでに仮審査に通っているのになぜ落ちるのか?その理由には以下のことが考えられます。

➢仮審査時と申込書類の内容が違う
➢信用状態が悪化した
➢借入額が多い

詳しく見ていきましょう

➢仮審査時と申込書類の内容が違う 

仮審査のときは提出書類は簡易的なものでしたが、本審査では細かく記載したものが必要です。仮審査の時にたとえば大雑把な数字を入れておいて、本審査でその数字が違ったりすると審査は通りません。虚偽の内容を仮審査で書き込めても本審査で必ずわかってしまうのです。

➢信用状態が悪化した 

過去に納税義務を怠っていたり、借金を返済していなかったりすると住宅ローンの返済も怠るのではないかと判断されます。

➢借入額が多い 

借入額が多いと印象が悪いのはもちろん、返済額の年収に対する割合である返済負担率が上がるので審査に落ちることがあります。
仮審査と内容が違っていたり、仮審査では見ないところで引っかかったりするということですね。

仮審査と本審査の違い

仮審査

仮審査は正式に申し込む前の事前審査となります。最小限の情報を希望者からとることで、大まかにいっても無理な人をはじくためにやるような形です。本審査になると申し込む方も受ける方も時間を使いますから、まずははっきりと無理な人をはじくためのもの、聞こえは悪いのですがそんな位置づけになっています。ですから結果がでるのも早く、早い時だと翌日、遅くとも1週間後にはわかります。

審査のポイント
➢収入や保有資産に比べて借入額を多すぎないか?簡単に言うと年収から払えるローンになっているかを見ます。
➢他のローンはないか、またその額
➢個人信用情報機関に照会し、返済能力について確認

ですからたとえばサラリーマンの場合ですと、源泉徴収票と物件情報を提出するのが基本となります。

本審査

仮審査を通過すると正式に住宅ローンの申込をすることになります。
当然仮審査よりも濃い情報が入ってきますから改めて審査をします。したがって審査にかかる時間も長くなりますから約1か月は見た方がいいでしょう。

審査のポイント

➢本人確認の書類や所得を証明する証明
➢建物や土地など物件の詳細な内容、登記簿や担保に関する書面
➢他にローン残高があるときはその残高証明の書類
➢契約者の健康状態
このように詳細な内容をもとに返済能力の判断をして行くことになります。
ちなみに個人であればどんな書類が必要か?以下の通りです。
➢借入申込書
➢個人情報に関する同意書
➢団体信用生命保険申込書兼告知書
➢印鑑証明書
➢住民票
➢源泉徴収票
➢住民税決定通知書か課税証明書
➢売買契約書(写)
➢重要事項説明書
➢パンフレット・チラシ
➢販売図面・物件概要書・価格表など
➢登記簿
➢公図
  etc.

これだけたくさんの情報を出すのですが、仮審査のときと内容が違っているとそれだけで信用を無くし虚偽申請ということで落とされることもあります

住宅ローンを通過するためのポイント

基本的には銀行は契約者の返済能力を見るわけですので、借金があったり物件に見合う収入がなかったり、毎年の収入が大きくぶれて不安定だとローン通過は難しくなります。

以下に通過するためのポイントをまとめてみました。ただしこうすれば必ず通るというものではなくて可能性が高くなるというものです。

➢他にもローンがある場合は清算してから申込
➢全体的に少し不安があるときはクレジットカードを解約する。利用限度額が負債と判断されるケースがあります。特に必要以上に何枚もあるときは少なくとも余分な分は解約をおすすめです。
➢自分一人では難しそうなときはペアローンで申し込む。そうすると一人ではだめでも夫婦合算の収入であれば通るということがあります。ただしそれぞれが別々にローンを組むのでコスト等は余分にかかることになります。
➢頭金を用意する。頭金ゼロで借りられるようにもなりましたが、やはり頭金が入ると銀行の安心感は増しますので通過の可能性が高くなります。頭金の分毎月の支払額も減りますからそれも審査に有利に働きます。
➢借入期間の見直し
➢心情的に早めにローンを完済したくなるものですが、たとえば短めにしたために返済額を大きくなると収入との対比で断られてしまうこともあります。そこで当初考えていた借入期間を長くすることで、月々の返済が少なり通過することがあります。

まとめ

以上住宅ローンの仮審査と本審査のポイントや、通過の可能性を高くするための方法などをご紹介してきましたが、住宅は多くの人にとって一生に一度の大きな買い物です。気に入った物件への住宅ローンが通るようしっかりと準備をして審査を通過し、マイホームを手にしていただきたいと思います。

ですがもしも審査が通らない・・・という場合は一度弊社にご相談ください。対応できる可能性がありますよ。